掲題の通り、2012年にGoldsmith University of London(MA in Culture Industry) に提出した修士論文を、Academia.eduと、このブログに掲載し発表することにしました。ことの経緯は、キャロライン・クリストフ=バカルギエフについて修論を書く予定の後輩から「(拙稿を)読みたいよ」という大変有り難い言葉を頂いていたからです。テーマは、dOCUMENTA13です。あれから5年の月日が経ち、今年はdocumenta14。Adam Szymczykが総合キュレーターの展示、どうなっているんだろう・・・喉から手が出るほど行きたいです。
(現在、絶賛D論執筆トラック・トラップにはまり、行ける可能性はゼロです。)
dOCUMENTa13について書いたこの修士論文が、幸いにもdistinctionを取り、自分の努力の結果が、初めて他者から客観的に褒められたような気持ちになりました。PhDへの無謀なチャレンジは、単純すぎる理由ですが、このビギナーズラックが背中を押してくれました。そういう意味で、dOCUMENTA(13)は、私にとって未だに最も重要な展覧会だったことは変わりません。これから、documenta14に行かれる人、修士論文を英語で書く人、クリストフ=バカルギエフに関心がある人、ドゥルーズ+ガタリのリゾームを始めとする諸概念が、芸術的実践にどのように展開されているか知りたい人etc. そのような方々に、この論文を少しでも役立てていただければ幸いです。また、学生の皆さまにおかれましては、論文内のアイディアや文章を引用される際には、くれぐれも大学の規定にしたがって、剽窃の疑いなどかけられないよう、お気をつけください。
どのような発見も知識もオープンにされるべきだというハッカーやDIYカルチャーの倫理観に、私も深く共鳴しております。これからは、日の目に晒されることがなかった、あるいは数人にしか読まれることのなかった、自分のまだ数少ない書き物もこのような形で、積極的に外に出していきたいと思っております。
どうぞよろしくお願いいたします。
個別のご質問がありましたら、狩野 愛(かのう あい) eswastkeinzufall@gmail.comまでご連絡ください。ただし、自分の状況が危ういので、即返信ができるかどうか保証できない点、ご容赦ください。
Kano, A. (2012) THE RHIZOME OF dOCUMENTA(13) Multiplicities in the Postwar Exhibition of the International Avant-garde (Unpublished master’s thesis), Goldsmiths University of London, London, UK